いきなりですが、保育士の離職率が高いこと、みなさんはご存知ですか?
なぜ離職率が高いのか、それはズバリ「保育士としての闇」があるからです。保育の現場ではなくても、人間関係で悩む場面は多くあるかと思います。また、各SNSで「保育士は大変だ」「辞めたい、きつい」と内情を暴露している元保育士がたくさんいますよね。
そこで今回は、私が今まで勤務してきた上で、辞めたくなった保育園の特徴や、いじめの実態をお伝えしたいと思います。もちろん、職場環境をより良くしようと動いている保育園さんや個人でも気を付けながら対応している方もいらっしゃいます。
今回は「こんなことってあるんだ!」「これはしてはいけないよね」と対策を考えながら読んでいただけると幸いです。
【目次】
- 新人いじめ
- パワハラ・マタハラなどのハラスメント
- 「お気に入り制度」
- 子どもたちの前で怒る、きつく当たる、無視するなどの嫌がらせ
- まとめ
1.新人いじめ
みなさんの職場にも、新卒に厳しい方はいらっしゃいませんか?
いわゆる「お局さま」は、保育の現場にも存在します。
これは新卒だけの話ではなく、転職して新しく入ってきた保育士に対しても同じです。「仕事が遅い!」「ちゃんと子どもを見て!」と強い口調で当たる先輩がいます。そして、こうした人は実習生に対しても同じように厳しく接するのです。
もちろん、保育の勉強や実習を経験してきたとはいえ、現場に立つのはまだ1年目。率先して動くことは簡単ではありません。
なぜなら、たくさんの子どもたちの名前や顔を覚えるだけで精一杯で、どう動けばいいのか、何をすればいいのか分からず戸惑うことばかりだからです。
そんな状況で「こんなことも知らないの!?」「これもできないの?」と強く言われてしまえば、謝ることしかできません。誰だって、きつい言葉よりも丁寧にやり方を教えてもらえた方が嬉しいですよね。
また、別の園から転職してきた保育者に対しても「ここの園は○○だから!」「そんな動き方はダメ」「今までの経験は役に立たない」と繰り返し言われることがあります。反発すればすぐにターゲットにされ、意見を言えない人ほど狙われやすいのです。
そして若手が「どうしたらいいですか?」と相談しても、園長がこうした状況を容認していたり、周囲が声を上げづらい環境だったりすると、問題はますますエスカレートします。結果として、身体的にも精神的にも追い詰められてしまうケースが後を絶ちません。
2. パワハラ・マタハラなどのハラスメント
定時でいつも帰っている部下や後輩に「もう帰るの?」と声をかけ、次の日から大量の仕事を押し付ける、苦労して作った週案や月案などの書類を「作り直し」と言われ、何度提出しても「ダメ」と言うばかり。またはどこがダメだったのか話してくれるけど、毎回ペンで余白に直しがびっしり書いてあったこともありました。
「早めに出したのに」と思っても、褒めてくれるどころか、ダメなところをずっと指摘されてばかりだと、とても嫌な気持ちになりますよね。そして自分たちは颯爽と、笑顔で帰っていくのに、後輩にはしっかりと仕事をしてから帰るように強要し、残業代はもちろん出さないという最悪な園も中にはあります。
そして自分たちは体調が悪いと「辛い」アピール全開なのに、体調が悪くても帰さない、または「休んだら、子どもたちのこと、誰が見るの?責任とれる?」と言って休むことを許さない人もいます。生理痛であろうが、つわりであろうが、発熱していようが関係なく言ってきます。
ちなみにラストは指導案を削除し、「あれ!?」となっている人に対し、「まだやってなかったの?おっそ」と言い放ち、成果を下げようとする人もいるんです。毎日の保育でへとへと、嫌みもずっと言われ続け、助けを求められない状況でこんなことをされたら、誰だって嫌になって辞めたくなるものです。
嫌がらせの事実を上に証拠を出しても、もみ消されてしまいます。何故か。だって自分の園でいじめやハラスメントが横行していることがばれたら、自分の立場も危ういことは明確です。要するに「自分を守ること、自分に被害が出ないようにすること」を望んでいる状態になってしまっているのです。
3.「お気に入り制度」
「お気に入り制度?それってどんなもの?」って思いますよね。
これは自分からは話していないけど、周りから見たら「優遇されている」「贔屓している」という状態でお局や主任、各リーダー、園長などから嫌われると、何も教えてもらえなかったり、嫌がらせをたくさん受けたりする、とても辛い制度です。
実はこれ、私が上京してすぐに勤務した保育園で実際に行われていましたことなんです…!
お気に入りの保育者が遅刻しても何故か許していたり、「あなたより頑張っているから」と定時で上がっている保育者に対して、嫌みのように言ってきたりします。また「話が合うから」「人として好きだから」という、信じられない理由でされることがほとんどです。
もちろん人間ですから、合う・合わないは絶対にあります。でもそれを態度に出してしまうのは、上に立つ立場、人としてどうなんだろうといつも思っていました。そのせいで給料面に大きな差が出たり、研修を受けさせてもらえなかったりして、正当な扱いを受けていないことに悲しくなっていました。
この行動は「相手のことを何一つ考えず、自分のことしか考えていない状態」で、いじめを楽しんでいるor正当化していることになります。
もしこのような事実を子どもを預けている保護者が知り、「もし訴えられたら」と、最悪の事態になってしまうことが分かっていない&「そんなことにならないでしょ」と楽観的に捉えている園や保育者が多いんです。でも、子どもたちも親もうすうす気づいていて黙っていることが多いのが現状です。
4. 子どもたちの前で怒る、きつく当たる、無視するなどの嫌がらせ
事あるごとに「それやめて!」「何でそんなことやるの?」「全然ダメ」などと、他の保育者や子どもたちがいる前で怒ったり、きつく当たったりする保育者もいます。これは精神的にその人を追い詰めるだけではなく、他の保育者にも見せしめのようにやっているように感じさせるものです。
私も何度も子どもたちの前できつく言われたり、目の前で悪口を言われたりして精神的に追い詰められました。「0~2歳児は言葉が分からないから」と話す方もいますが、「この先生、怖い」「先生のこと、いじめてる!」と雰囲気を敏感に感じ取っています。
4.5歳児くらいになると大人に気を遣うことも出来るようになり、雰囲気を察して行動することが出来るようになってきます。ですので、他の保育者を怒っている先生を見ても何も言えなくなってしまい、「自分もされるかも…」と思うようになります。
だから、子どもたちの前でだけ優しい先生を演じてもダメなんです。だって、「気付いていないように見えるけど、実は子どもたちはちゃんと見ている」からなんです。
5. まとめ
保育士になるために大学や短大、専門学校に行って資格を取る人もいれば、働きながら通信講座や自分でテキストを買って勉強して資格を取る人も。人手不足と言われている保育業界に入ってきてくれる新人さんは、本当に貴重な存在です。
それなのに、育てていかなければいけない立場の人が、嫌がらせやパワハラをしていたらみんな離れていき、もっと人手不足になってしまいます。そうやって自分たちで自分たちのことを苦しめている事に、職場にいる全員が気付いて動いていかなければいけません。
特に園長や主任クラスのみなさん!
嫌がらせをやっている本人たちに事情を聞いても「何もやっていない」というのは当たり前です。だって、誰だって自分の立場が危うくなることは最も避けたいことですから。
SOSを出してくれたのに、「あの先生はそんな先生じゃないよ」はアドバイスにもなっていません。むしろ、「私が悪いんだ」と結果的に追い詰めることになってしまい、離職してしまう可能性を上げてしまいます。
たくさんやることがあって忙しいのは分かります。でも職場の雰囲気や環境を整えること、一人ひとりをしっかり見ることも、園長や主任などの上の立場に立つ人に仕事ではないでしょうか。話を聞いてくれず、話しても分かってもらえなかったら、そんな園に居続ける理由があるでしょうか。
どんな園にしていきたいのかをしっかりと考え、今一度自分の勤務している園の状況をしっかりと把握していくことが大事です。「いつの間にか、こんなことになっていた!」ではありません。最悪な事態になるまで気付かないふりをしていただけです。
誰一人として取り残さない職場づくりを実際に行動に移して、丁寧に行っていかなければいけない、と強く思います。
ハラスメントや嫌がらせで、精神的に辛くなってしまう職員が出る前に、早急に行動してほしいですし、しなければいけない重要事項です。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
文責:夏山 智